大分県
【地域イノベーター留学】姫だるま工房の新たな商品企画を開発! 工房の可能性を多様な視点で引き出し、新たな発想を組み込んだサービスや商品提案を募集
ごとう姫だるま工房
幸せな縁を繋ぐ商品で、だるまから始まった縁を大切にしたい。
大分県の伝統工芸品である「姫だるま」。県内で唯一製作を手がける工房で、だるまが持つ価値やルーツを堀り起こし、それらのエッセンスを取り入れた新商品を共に企画するプロジェクトです。
このプロジェクトについて
<一度は途絶えた姫だるまの歴史>
今から370年ほど前の江戸時代。大分県竹田市にある城下町では、実在した綾女という武家の女性をモデルにした縁起物の女だるまが作られていました。「起き上がり」と呼ばれていた十二単を纏っただるまは、多くの人々に愛され、親しまれていましたが、戦時中に作り手が途絶えたことで、次第にその姿を見ることができなくなっていたのです。
その後1952年、“戦後復興に奮闘する人々の心にこそ、倒れても何度でも起き上がる「起き上がり」が人々の心の支えになるのではないか”と考えた、初代・後藤恒人は城下町に残っていた古いだるまを参考に自ら製法を編み出し、「姫だるま」と名付けます。これが「ごとう姫だるま工房」の始まりとなりました。
<全国で愛される民芸に>
家族の絆と愛を表す松竹梅の模様、太陽を意味する頭のひし形、背中には願いをかなえる宝珠が描かれた姫だるまは、現在、2代目の明子と3代目の久美子が中心となり、制作を続けています。
市指定無形民俗文化財の指定や、様々なメディアで取り上げていただいたこともあり、今では全国からたくさんのご注文をいただくようになった「姫だるま」ですが、初代から学んだ製法は、木型造りから下張り、起き上がり細工、絵付けに至るまで全16工程。今も変わらず昔ながらの製法で一つひとつ丁寧に作り上げるため、約1週間かけて1体の「姫だるま」が完成します。そのため受注生産としていますが、現在はお届けに3〜4年ほどお待ちいただいております。
<だるまが繋いでくれた縁を大切にしたい>
工房には姫だるまの製作工程の見学や、歴史、文化、また「姫だるま」が生まれる環境を知りたいと、日々多くのお客様が訪れてくださるようになりました。「姫だるま」のご注文もいただきますが、遠方からはるばる工房を訪ねてくださった方にも数年お待ちいただいている状況です。
「だるまが繋いでくれた縁をもっと大切にできないか」。
創業70年を迎えるにあたり、私たちは“だるま”という形に拘らず、工房が大切にしてきた想いや、手元に届くまでの間、お客様の幸せを願い、心を癒すような商品を作ることはできないかと考えるようになりました。
本プロジェクトでは、共に「姫だるま」の歴史を紐解きながら、そのエッセンスを組み込んだ新しい商品企画を考えてくださる方を募集します。
<事務局によるプログラム紹介動画はこちら! https://youtu.be/WP6AHdWJApY?t=621 >
※本プロジェクトは、NPO法人ETIC.主催プログラム「地域イノベーター留学2021オンライン」のスケジュールに則って進行します。
募集要項
期間 | 長期(3ヶ月以上) |
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テーマ | 小売り・流通 |
職種 | 企画・商品開発 マーケティング・広報 |
活動支援金 | なし |
活動内容 |
本プロジェクトでは、NPO法人ETIC.主催プログラム「地域イノベーター留学2021オンライン」のフィールドワークとワークショップを通じて、下記を実施します。 【STEP1】ガイダンス・インプット(8月中旬~9月上旬) ・プロジェクトの理解を深める。 ・メディア記事なども参考にしながら地域や工房の歴史、姫だるまの由来、込められた願いを学ぶ。 ・必要に応じて職人にもヒアリングを行っていただき、商品理解を深める。 講義&ワークショップ 8月22日 オンラインフィールドワーク 9月4日or5日 【STEP2】市場リサーチ・コンセプト決め(9月中旬~10月中旬) ・購入理由やニーズの調査を行い、情報整理。 ・顧客ニーズの仮説を議論。 ・他の工房の事例を調査。 ・情報整理と仮説をベースに、コンセプト決定。 講義&ワークショップ 9月26日 【STEP3】アイデア出し・プロトタイプの作成(10月中旬~12月中旬) ・新商品のアイデアを出す。 ・マーケティング戦略を検討。 ・売り上げ・コストなどを予測し、事業分析。 ・コンセプトを具体化したプロトタイプの作成。 ・意見交換をしながらブラッシュアップ。 講義&ワークショップ 10月23日 プレ報告会 11月14日 報告会 12月19日 |
期待する成果 |
・「姫だるま」がなぜ多くの人に求められているのか、市場の調査・分析・検証 ・新商品のアイデアとプロトタイプの作成 ・実装可能な販売戦略の起案 |
得られる経験 |
・伝統産業の新たな価値を作る経験 ・商品の魅力や価値を掘り起こし、発信する経験 ・顧客理解をするためのリサーチ力、情報収集能力 |
対象となる人 |
・地域の風土や歴史、文化、伝統産業を学び、発信したいという意欲がある方 ・工房が抱える問題や現状を把握し、新商品の開発にチャレンジしたい方 ・効率化よりも、想いやストーリーを大切にした販売戦略を考えたい方 |
活動条件 |
「地域イノベーター留学2021オンライン」で行う講義やフィールドワークへの参加が可能であること ※「地域イノベーター留学2021オンライン」のプロジェクトです。 https://www.etic.or.jp/cc/cir/ ※参加には参加費(15,000円 税抜)がかかります。 ※エントリーの際は、「地域イノベーター留学2021オンライン」エントリーフォームへご記入ください。 https://www.etic.or.jp/cc/cir/entry |
活動場所 | オンラインにて実施します。 | 事前課題 | ※エントリーの際は、「地域イノベーター留学2021オンライン」エントリーフォームへご記入ください。 https://www.etic.or.jp/cc/cir/entry |
私たちはこんなチームです!
幸せを願って起き上がり、未来へと紡ぐ。
「七転び八起き」「家内安全」「商売繁盛」などの願いが込められた縁起物であるだるま。大分県竹田市には、白く塗られた顔に切れ長の目とおちょぼ口が特徴の愛らしい「姫だるま」が、江戸時代から人々の幸せを願う縁起物として贈られ、飾られてきました。しかしながら昭和初期に下火となり、製作者もいなくなってしまったことで、一度は途絶えた「姫だるま」。
このだるまを再興し、未来へと繋いでいるのが、私たち後藤姫だるま工房です。現在工房では、後藤家に嫁いだ二代目明子、三代目久美子が担い手となり、一人ひとりの幸せを願いながら、一つひとつ丁寧に製作を続けています。
インターン生へのメッセージ
広報担当/井上 綾乃
長く続いた伝統工芸品にかける「想い」を大切にしたものをカタチにしたいと思っています。
姫だるまを知っているでも、知らない方でもこの機会に知っていただき新しい風を吹き込んでくれることを期待しています!
団体概要
設立 | 昭和28年(1953年) |
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代表者名 | 後藤 照明 |
従業員数 | 4人 |
住所 | 大分県竹田市吉田889 |